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ニュース〜医療の今がわかる

情報の洪水 悪意か故意か 一つ一つ見極め必要 がんセンターシンポ

 13日夜に国立がんセンター中央病院で開かれた『院長主催講演会●新型インフルエンザとがん患者―ワクチン問題を考える●』の模様をご報告する。木村盛世検疫官と高畑紀一・細菌性髄膜炎から子どもたちを守る会事務局長の2人が講演した後、鈴木寛・文部科学副大臣、足立信也・厚生労働大臣政務官、梅村聡参院議員(内科医)、土屋了介院長を加えた豪華な6人でのディスカッションとなった。まずは、そのディスカッションから。 (川口恭)

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 梅村
「今、私は無職(政府内でという意味)なので気楽に感想を述べさせていただく。木村先生のお話を伺って、皆さんも単純に疑問に思われたのでないか。新型インフルエンザ対策としてそれほどに誤った事が行なわれていたのが事実として、じゃあそれを誰も止めなかったのはどういうことか、と。実は私は答えを知っているのだけれど、そこを敢えて質問させていただきたい。
 
 対策の最終目標は何なのかということになるんだと思う。橋下知事も府下で1人見つかった段階で学校閉鎖に踏み切ったけれど、よく考えると1人患者さんが出た段階でそんなことしてもあまり意味はない。対策の最終目標というのはピークをいかに抑えるか、死なないとか重症化しないとか個人レベルでは色々あるだろうが、最終的にはピークを抑えることで本来ならば亡くならなくても済む人が亡くなることのないように、というのが目標になるんだと思う。ピークがあって人工呼吸器に乗る人が出れば他の患者さんで使えなくなるわけだから。この点に関して省内でコンセンサスが取れていれば、誰かが誤りに気づくはず。つまり最終目標が周知徹底されなかったことが最大の問題だと思う。

 高畑さんのお話に関しては、私の娘もヒブの接種を待っているのだが待ち順113で全く動かない。定期接種化の要望もあったが。これはなかなか難しくて、薬害が非常にクローズアップされて報じられてきた歴史もある。それからインフルエンザに関しては前橋レポートというのがあって、予防接種した生徒としなかった生徒とを名簿から抜き出してみたら欠席数に差がなかったという、それが教育現場では神話のように特に60歳ぐらいの先生の中では未だに残っているらしい。しかしワクチンを本来何のために打つかという目標さえ共有されていれば、レポートの言っていることは御伽噺に過ぎないと分かる。結局同じ問題なのかなということだ」

 木村
「インフルエンザ対策というのは医療行政の中の氷山の一角に過ぎない。その氷山の一角に過ぎないところで木を見て森を見ずの政策が行なわれているのはなぜかと言えば、木を見て森を見ない政策しか立てられない人が厚生労働省の中枢にいるから。公衆衛生学的な施策とは何ぞやを理解していれば、このようなことは行なわれているはずがない。個人のことを考えるのが臨床医だろうが集団のベネフィットを考えるのが公衆衛生医。ワクチンには必ず副反応があるけれど、そのデメリットを集団のメリットが上回った時に導入するものだ。そんなことも知らない、さらに医療現場のことも知らない素人集団の医系技官が政策を作っているからこんなことになる」

 喋っているうちに激してきたか、段々声が大きくなる。静まり返る会場。

 司会者
「具体的にはどうすれば」

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