新型インフル 議論そのものを公開 足立政務官ヒヤリング
亀井(血液対策課長)
「ワクチンの流通を担当している立場からお尋ねしたい。パイロットスタディをやるというお話だが、どれ位の規模でやるつもりなのか。現在のワクチンは普通の医薬品の流通とは全く異なり、予約制で積み上げで割り当てしており、そこに卸が入っている特殊な形。違う形での何らかの試みが入ってくると現場が大変だ。ご示唆をいただきたい。パイロットスタディできる仕組みをご示唆いただきたい」
足立
「今回の200人と違うことはないだろう。200人分は流通に回る前に確保したのではないのか」
亀井
「流通するであろう量の中には、そのようなスタディ用のものは全く入っていない。カウントして配分している」
足立
「僕が言うのもおかしな話だが、次は67万人分、134万回分が流通に出荷されるわけだよね」
尾身
「結論から論理矛盾している。論理の飛躍があって1回打ちを推奨しているのだから、万が一、やはり2回打ちでないとマズかったということになったら責任を取りきれない。せめて何らかのデータを持って判断しようということで、何とかしてスタディをやろうということ。1000とか2000とかいう数は時間的に無理だけど、せめて50とか100とか。サイエンティフィックに言えばサンプルサイズは大きい方がよいけれど、やるとなれば50前後が現実的なところだろう。0と50は全然違う、0と10だって違う。
ロジスティックの問題は理解できるが、やるしかない。やらないと政府が責任を持って1回でよいとは言えない。万が一私達の予想と異なる結果が出たら。たしかに格好は悪い。でも万が一のことがあったら困るのでごめんなさいで、やるしかない」
事務方の誰か
「もしかして臨床試験を考えているのか」
尾身
「やらないというチョイスがあるのか。前提に論理の飛躍がある。ギャップを埋めるデータが必要だ。法律的な障害もあるだろうし、正式な論文にできるようなものはとてもできないだろう。しかし、それをやらないと政府が持たない。やらないことが今までの議論の中でチョイスとしてあるのか。状況証拠しかない。最低限やった方がよい。でないと政府が持たない」
岩田
「スタディのやり方は色々と考えられる。オープンラベル方式にすれば倫理的な問題は完全にクリアされる。ランダム化しないで。パイロットスタディとしては数十人やればいいだろう。もう一つは後向きに見る方法もある」
足立
「第二カテゴリーの人の中でやるということになるか」
岩田
「スタディ前に何回打ちにするか示さないといけないが、そこは考え方次第」
森兼
「医療従事者の中にも妊婦はいるはず」