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『遅れた日本の予防接種制度の現状とその対策』 医療構想・千葉シンポから


真のワクチンの重い有害事象(副作用、健康被害)は少ない
 真の副作用の代表は、接種した場所が赤くなるなどの局所反応です。これは間違いなくワクチンによる真の副作用です。強いアレルギー体質の方への麻疹、インフルエンザなどのワクチンによるショック、生まれつきの重い免疫の病気の方への生ワクチン接種による,たとえばBCG菌が全身に広がるなど、死亡も含めて重い副作用が起こる可能性があるのです。但し実際の患者さんの数は大変少ないのです。またポリオの生ワクチンでも麻痺が起こることがあります。但し欧米ではこの生ポリオワクチンの副作用を無くすために、不活化ポリオワクチンを使用しております。しかし日本では導入が数年先だと思われます。中等度の副作用もありますが、やはり実際は数も多くはありません。最終的に、普通のお子さんには、重大な真の副作用はまず見られないといえるくらいなのです。

 受けた後の発熱なども、正確に調べるとほとんどはカゼなどによることが分かっております。一時はワクチンが原因の一部として疑われた赤ちゃんの突然死症候群(SIDS)、自閉症などの多くの病気も、多くの子どもを正確に調査するとワクチンを受けた人も、受けない人もこれらの病気が起こる割合(発生率)に全く差がないのです。

脳炎が起きたのはワクチン以外に考えられない?
 同じく、以前は接種後に脳炎などが見られるとこんなことはワクチン以外に考えられないと思われてきました。しかし医学が進むと、日本の子どもにはワクチンとは関係無しに、毎年約千人(1800万人中)の子どもが脳炎にかかっていることも分かってきました。なんと突発性発疹でさえ、年間約60人に脳炎が起こっているのです。日本脳炎ワクチンを受けた方に見られたアデムという脳炎の一種に関してもWHOが声明を出しています。「日本脳炎は大変重大な病気で、ワクチンで防ぐしかなく、このワクチンでアデムが起こるという日本政府の見解にははっきりした証拠がない。」と述べているくらいです。実際に数字で述べますと、日本脳炎ワクチン接種後のアデムは、自然発生の約1/20と大変少ないのです。

 多くのことから、ワクチンを受けた方に見られた脳炎も、ワクチンとは関係ない紛れ込み事故の可能性が極めて高いことが分かっております。そのほか医学の進歩に伴い、ワクチンの安全性がより判明してきております。

 何か重大な疑問や反論の証拠がありましたら是非お教えください。真正面からとらえて科学的に論議することが大切です。

ワクチンの意義は何で決まるのでしょうか
 前に書きましたように、ワクチンに真の副作用があります。しかしたとえワクチンに真の副作用があってもワクチンを接種する意義は、あくまでも相手のVPDの重さとの比較です。医学的に受けることのできない子どもたちが少数存在します。しかし受けられる子どもの皆が接種すれば、上記の方、年齢の低い赤ちゃん、将来生まれてくる赤ちゃん(将来の弟や妹も)たちなどのワクチンを受けられない人を守ることができるのです。

 これらのことからWHOを中心に世界中でワクチンが推進されているのです。

予防接種制度の遅れの原因
 財務省が予算をつけないなど多くの原因がありますが、根本は司法の問題と小生は考えております。ワクチンの副作用問題(健康被害)の裁判で行われたことの一般論を述べます。

 まず医学的にワクチンとの因果関係が証明された健康被害(副作用)に関しては補償制度で補償されますので、そこで多くは解決します。ここで覚えてほしい点は、健康被害の認定委員会は、科学的にはっきりした証拠が無くても、症状が重いと認めてきたのです。すなわち、認定されたものが総て科学的に正しいわけではありません。また予防接種関係の科学が進んでいなかった時代の認定方法が継承されてきているのもの事実です。

 しかし裁判例においては、裁判官は目の前にいるかわいそうなお子さんを守ること(弱者救済)を第一に考えます。これ自身は間違っておりません。しかし日本司法制度では、救済(補償)する際に、誰かの過失を必要とします。ここが問題なのです。いわゆる紛れ込み事故(ニセの副作用)であると思われる例でも救済しますので、当然誰かの過失が必要です。(当時の医学常識では「ワクチンとの因果関係が否定できない」とされたのですが、現在の進んだ医学で見ると、何でも絶対違うと言うことはできませんが、上記のように紛れ込み事故の可能性が極めて高いのです。)するとワクチン会社、厚労省関係者,あるいは接種医の過失を認めることになるのです。すなわちえん罪を作り出さざるを得ないのです。

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