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ニュース〜医療の今がわかる

高齢者医療を守るのは誰か (下)

■ 「慢性期医療は相当大きな課題になる」 ─ 北村委員
 

[森田朗会長(東京大大学院法学政治学研究科教授)]
 (池上分科会長が説明を終えて) はい、ありがとうございました。それでは、ただ今のご説明につきまして、ご意見、ご質問等ございましたらどうぞ。

 ▼ 真っ先に支払側委員が挙手。先攻を取られてしまった。

 はい、どうぞお願いします。

[北村光一委員(経団連社会保障委員会医療改革部会長代理)]
 どうもご説明ありがとうございました。いよいよ来月辺りから改定論議になってしまうので、今日のご説明について質問をさせていただきたいと思うんですけれども......

 やはりこれから、改定の時には慢性期医療の問題、機能評価の問題というのは相当大きな課題になるかと思いますが、そういう点で、今のご説明の2ページの、「慢性期入院医療の実態と検証」の所、横断調査の分析とレセプト調査の分析について、ちょっと2点、教えていただきたいんですけれども......

 まず最初にですね、一般病棟で90日を超える患者さんの割合が低いというご説明を頂きましたけれども......

 ▼ 一般病棟と医療療養病棟の入院患者の在院日数を比較したところ、一般病棟の「在院日数90日超えの患者の割合は低く、13対1病棟で14.1%、15対1病棟で24.0%だった。一方、医療療養病棟では高かった(20対1病棟で78.6%、25対1病棟で74.9%)。

 ちょっと見させていただきますと、15対1の一般病棟で1年以上在院されている8.4%、実質的に1割ですよね。というのはやはり、なぜ1年以上も......、1割というのは決して少ない数字ではないという感じがいたしますが、これについて分科会長の意見があれば......

 それから2点目がですね、レセプトに関係するんですけれども、9割以上の方が「特定除外患者」であるということで、(参考資料)23(ページ)の資料なんかにも出ておりますけれども、その細部はですね、レセプト調査では、細部はできなかったというお話がございましたよね。

慢性期報告書スライド-023.jpg

 ▼ 「特定患者」とは、一般病棟において90日を越えて入院する患者で、「特定入院基本料(包括点数)」の算定対象となる。しかし、一定の基準(除外項目)に該当する患者は「特定除外患者」として、「特定入院基本料」の算定対象から除外され、90日を越えても継続して「一般病棟入院基本料(出来高点数)」を算定できる。つまり、本来なら下がるのに下がらず、フラットな点数のままになる。その代わり、レセプトへの記載については、「摘要」欄に「特外」と記載し、その理由を簡潔に記載することとなっている。

 例えば、23(ページ)の資料なんかを見させていただくと、13対1、15対1の96、94%なんかの項目を見させていただくと、下に「項番不明」ということで、約6割から7割ぐらいの方が細部は不明ですので、これはやはり包括と出来高の支払方法が違うわけですから、この辺なぜ、こんなに不明なのかですね、その辺、何かこう、もうちょっと改善すべきではないのかという議論がなされたのかどうかですね、伺いたい。

 ▼ 適当にごまかしてズルしているんじゃないのか、という指摘。

 そういう中で17ページのグラフを見させていただきますと、90日を超えて1か月後もそう病態が変わらないという点で、病態がほとんど似通っているにもかかわらず、検査の方法がちょっと違いますけれどもね、これもやはり何か、出来高払いと包括払いの影響があるのかどうかですね......

慢性期報告書スライド-017.jpg

 いろいろと、これから慢性期の医療の問題を論議することになるんでしょうけれども、ちょっと疑問に思いましたので、すみません。

 ▼ 経済界が攻め、医療界が応戦する構図の展開。しかし、医療界も一枚岩ではない。慢性期医療の分科会長を高度急性期病院の教授が務めている。そのせいか、発言の歯切れが......。

[森田朗会長(東京大大学院法学政治学研究科教授)]
 はい、それではお願いいたします。
 

【目次】
 P2 → 「慢性期医療は相当大きな課題になる」 ─ 北村委員
 P3 → 「ちょっと分からないんですけど」 ─ 池上分科会長
 P4 → 「もう少し追究する必要がある」 ─ 安達委員
 P5 → 「地域の救急医療が崩壊する」 ─ 鈴木委員
 P6 → 「結論から言えば理由は分からん」 ─ 池上分科会長
 P7 → 「ちょっとおかしいんじゃないかな」 ─ 西澤委員
 P8 → 「数字を出されて独り歩きする」 ─ 嘉山委員
 P9 → 「数値の解析以上はできません」 ─ 池上分科会長
 P10 → 「調べないと地域医療が崩壊します」 ─ 嘉山委員
 P11 → 「認知症は医療・介護連携の要になる課題」 ─ 中島委員
 P12 → 「大事なことなんで、ぜひお願いしたい」 ─ 西澤委員

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