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ニュース〜医療の今がわかる

なぜ、医師を増やすの?

■ 「基礎研究に入ってこられる環境づくりが大事」 ─ 妙中委員
 

[妙中義之委員(独立行政法人国立循環器病研究センター研究開発基盤センター長)]
 私は国立循環器病研究センターから来ました。大学とはちょっと離れておりますけれども、先端医療というか、研究をやっている立場から......。

 あるいは、鈴木副大臣も言われましたけれども、将来の日本の産業と言いますか、ライフ・イノベーション(医療・介護分野革新)と言いますか、そういうことの振興という立場でお話しさせていただきます。 

 今日はあまり触れられませんでしたけれども、私の立場では非常に最近、危機に感じておりますのは研究費。医師で研究に参加する人たちが非常に減ってきているのを身をもって感じております。

 特に、我々は直接大学と関係ありませんから、基礎研究に入ってくる数がどんどん減ってきている状況なので、恐らくこれは将来、10年、20年後にものすごく......思っております。

 その認識から、ちょっとお話をさせていただきますと、やはり文科省の(資料の)41ページ、研究についてあまり触れられませんでしたけれども......。若い時から基礎研究をやれるような力を付けていくことは本当に大事だと思うんですけれども......。本当に我々、研究所でやっていて足りないものですから......。

 臨床の経験を持っておられる先生方で、基礎研究に入ってこられる方が非常に少ない。これは、現場を知らずに研究をするという今の危うさと言いますか、目的をしっかり見定めることができないことは大きな問題だと思っています。

 これは、全体的な医師不足の問題もあります。それから、研修制度が変わったこと、それから専門医制度の問題もあります。そのような問題もありますけれども、私はやはりそういう先生方がたくさん基礎研究に入ってこられるような環境づくりがすごく大事なことだと思っています。

 桑江先生も(資料に)「優れた研究医の養成」とちょっと書かれておりますが、私もこの意見に非常に共感するところがありまして、やはり臨床経験を持っておられるような方々が(研究に)入ってこられるような整備がすごく重要なんじゃないかなと思うんです。(中略)

 「地域枠」としての学士編入と、多様な人材を育成するという意味を分けて調べていただいて、ぜひ将来の教育、研究、良質なものにつなげていければと思います。以上です。

[安西祐一郎座長(慶應義塾学事顧問)]
 どうもありがとうございます。それでは竹中委員。


【目次】
 P2 → 「日本が医療分野で世界に貢献し名誉ある地位を」 ─ 鈴木副大臣
 P3 → 「世界最高水準の医療を続けていくために」 ─ 安西座長
 P4 → 「医師数は年々増えている」 ─ 厚労省医政局
 P5 → 「医師が何人働いているんですか?」 ─ 山本委員
 P6 → 「現在の医学部定員は限界に達している」 ─ 矢崎委員
 P7 → 「地域医療が崩壊している」 ─ 中川委員
 P8 → 「新たな医学部を立ち上げた方が早い」 ─ 今井委員
 P9 → 「医師のアロケーションの問題が大きい」 ─ 片峰委員
 P10 → 「今の医療資源をどう有効活用できるか」 ─ 栗原副座長
 P11 → 「現在のOECD平均3.1人を超える時代が来る」 ─ 黒岩委員
 P12 → 「福祉的な面の医療が不足している」 ─ 桑江委員
 P13 → 「すぐ医師を増やすか医療全体から考えて」 ─ 坂本委員
 P14 → 「基礎研究に入ってこられる環境づくりが大事」 ─ 妙中委員
 P15 → 「医薬品の研究開発に医師が必要」 ─ 竹中委員
 P16 → 「様々な病院を循環できる制度づくりを」 ─ 丹生委員
 P17 → 「医師の業務拡大という広い意味で考えて」 ─ 永井委員
 P18 → 「医学部の新設は到底あり得ない」 ─ 中川委員
 P19 → 「既存の医学部を強化していく」 ─ 中村委員
 P20 → 「精度の高い調査を目指すことが必要」 ─ 西村委員
 P21 → 「粗製濫造、青天井の医師養成になってしまう」 ─ 濱口副座長
 P22 → 「周辺領域と合わせて定員の議論を」 ─ 平井委員
 P23 → 「モデル事業として新しい構想の医学部創設も」 ─ 矢崎委員
 P24 → 「若手の研究者が非常に少なくなっている」 ─ 山本委員
 P25 → 「ジグゾーパズルを全部はめ込んで絵にする」 ─ 安西座長
 P26 → 「アジアの若者を日本が育成する視点を」 ─ 鈴木副大臣


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