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後発品ある先発品の「特例引き下げ」が重要課題

■ 「追加引き下げの前後で変わらない」

スライド5_薬価部会5月27日.jpg 関係のデータの説明をしたい。資料「薬―2」(スライド5、後発品のある先発品の薬価改定の特例ルールの変遷)をご覧いただきたい。
 そもそも、後発品のある先発品の薬価改定、いわゆる「特例引き下げ」というルールがどのような形で生まれて、今に至っているのかということについて説明したい。

 このルールは平成14年度改定で導入されたもの。もともとは平成12年度の薬価制度改革の方針で、後発品と先発品は薬価算定上は同じに扱うべきではないかという強い意見があった。このため、平成14年度改定に向けて宿題事項として残って議論していた。 
 平成14年度改定の議論の中では、業界代表の専門委員から「先発品と後発品は役割や機能が違うから、それに応じた価格差を生じるんだ」との意見があった。

 そこで、1号(支払い)側、2号(診療)側、いろいろな意見はあったものの結論としては、先発品と後発品のある程度の価格差は考えざるを得ないが、「先発品の価格が特許期間終了後もあまり下がっていないのではないか」ということを踏まえ、先発品についてある程度の価格の引き下げが必要ではないかという意見でまとまった。
 このため、後発品が出たら改定薬価の一定割合を引き下げる方式が導入された。追加の引き下げ率は、下の表(スライド5)にある通り。現時点では、「4~6%」となっている。

スライド6_薬価部会5月27日.jpg では、資料「薬―3」(スライド6、H16年度に後発品が初めて薬価収載された先発品及び当該後発品の薬価の推移)。

 これは、今のルールが導入された以降、先発品と後発品がどのような値動きになったかを分析した資料。1ページ目(スライド6)は、平成16年度に後発品が初めて薬価収載された先発品と、その後発品の薬価の推移をまとめた。

 黒い丸が先発品で、黒い四角がそれに対応する後発品。1点破線の×印が全体の薬価改定率を示し、これら3本のグラフが並べて書かれている。
 黒い丸から説明すると、例えば平成12年度と14年度の間に「マイナス4.7」と書いてある。これが、加重平均の薬価の改定率。

 順次、見ていく。平成16年度収載で、平成16年度の時の薬価を100とすると、平成12年度から14年度にかけて4.7%引き下げ、14年度から16年度が3.8%、16年度から18年度に12.7%引き下げ。
 ただ、12.7%の引き下げについては、平成18年度改定での追加の引き下げ率が「6~8%」なので、その分を単純に引くと、「4.7から6.7%」になる。平成20年度改定の時に3.7%となっている。ただ、平成18年度は全体の薬価改定率が大きかったことも影響しているかもしれない。

 一方、後発品は最初に収載される場合には先発品の0.7倍。平成16年度の後発品については、平成18年度薬価改定率で全体の加重平均の改定率が20.5%、20年度に12.4%。平成20年度現在、先発品と後発品の薬価の比が0.58%となっている。

スライド7_薬価部会5月27日.jpg 平成16年度のみならず、他の年度(スライド7)も分析した。今のようにご覧いただきたい。先発品は、同じような傾向を示している。後発品について平成16年度は、最初の改定が20.5%だったが、平成17年度にそれが少し縮まり、マイナス15.7という数字になっている。

 では、平成18年度に初めて後発品が収載された場合はどうか。先発品は同じような傾向だが、後発品については最初の引き下げ率が若干縮まり、マイナス13.5となっている。

 平成19年度に後発品が収載された場合。先発品は同じような傾向だが、後発品は平成18年度と同じような改定率で、マイナス14.4。

 参考までに5ページは、平成16年度以前にも遡って分析した。平成14年度に後発品が初めて薬価収載された当時、後発品の薬価は先発品の0.8倍だった。先発品については同じような傾向だが、後発品(の下げ幅)は先程よりも大きい数字になっている。
 最初の改定で27.0%の改定率、その次に17.9%、11.0%。先程の7掛け(先発品の0.7倍)での算定の時期に比べると、かなり大きい数字になっている。平成15年度も、ほぼ同じような傾向。

 1ページ(スライド6)に戻っていただきたい。このようなことから、何が読み取れるか。事務局としての分析を枠囲みに書いた。先発品薬価の下落率は、後発品収載に伴う薬価の追加引下げ分の影響を除くと、「後発品が出たかどうか」という追加引き下げの前後であまり変わらない傾向にある。
 後発品薬価の下落率は、0.7倍での算定方式(後発品薬価を先発品薬価の100分の70とする算定方式)を導入してから、若干ではあるが、最初の改定の下落率が減少していく傾向にあるのではないか。 

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