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ワクチンで防げる疾病の基礎データ初めて出てくる・予防接種部会

 『第11回・厚生科学審議会感染症分科会予防接種部会』(部会長・加藤達夫成育医療研究センター理事長)が7日開かれ、予防接種法で定期接種対象となっていない疾病・ワクチンに関する検討の前提として、それぞれの疾病の基本的情報や予防接種実施によって期待される効果などを国立感染症研究所が中心になってまとめた「ファクトシート」8疾患分が提出された。(川口恭)

 ファクトシートが出されたのは、①hibによる感染症②肺炎球菌による感染症(小児用)(成人用)③HPVによる感染症水痘B型肝炎流行性耳下腺炎(おたふく風邪・ムンプス)⑦ポリオ百日咳

 臨床系学会の立場でファクトシート制作に協力した神谷齊・予防接種専門協議会委員長はこの日の部会で「このような試みは大切だけれど今までやられてこなかった。臨床と基礎が一緒になってやったことが貴重だ。ただし1カ月や2カ月で作ること自体に無理があり、細々した所までは手が回らなかった。基礎研究者、疫学者、臨床家が、時間的余裕を持って検討や討議のできる恒常的な場の必要性を強く感じた」と述べた。

 続いて接種を受ける立場として意見を述べた高畑紀一・細菌性髄膜炎から子どもたちを守る会事務局長も「まさに今日ファクトシートで出されたような内容を、分かりやすく国民に情報提供してほしい」とシートが出されたことを評価した。

 また、黒岩祐治委員は「これが初めての取り組みだったと聴いて衝撃を受けた。当然に研究しているものだと思っていた」と、恐らく一般国民が抱いたであろうと同じ感想を述べた。

 なお、百日咳のファクトシートのP17に、各ワクチンの費用対効果を比較する記述が唐突な感じで紛れ込んでいる。他のワクチンと体裁を揃えるなら削除してもよかったはずで、何らかの意図を持って記述が残っているのかもしれない。もしここに示された効果の高い順に定期接種化を行っていくとすると、ムンプス→水痘→百日咳→HPV・Hibとなって、定期接種化の要望の強いものが後回しにされるとも読める。念のため指摘しておく。

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