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ニュース〜医療の今がわかる

医療崩壊と司法の論理


1)医の論理、法の論理だけで、この問題を見ようとすると要素が足りず、実は市民の論理が色濃く反映されている。
2)民事の裁判官が判断するのは、過失・因果関係・損害という法律構成の認定のみである。
3)その認定手法は以下の点において自然科学的な証明と異なる。
・時間的制約がある
・手段的制約がある
・二者択一的判断を強いられる(分からない、は許されない)。どちらだか分からないことについては証明責任で済ませる(これが刑事の場合、疑わしきは被告人の利益に)
4)この過失・因果関係の判断に規範的評価が入っていないか、非専門的常識的判断が入っていないか、が問題視されている。
5)とはいえ、そもそも通常人が疑いを差し挟まない程度という判例である。世の中の考えとともに変わり得るのである。
と説明した後でトンデモ判決(八戸太い糸で縫合した訴訟)の検討をして「過失、因果関係、損害が、たとえ一本の線であってもつながれており、この線以外のすべてのルートを検討しなければならないとすると実質的に医療訴訟は起こせなくなるので上の判決に法的には問題がない」と総括した。

法律家とは、こういうものの考え方をするのかと思った。

続いて登壇した中田教授は帝京大市原病院の副院長だった際、訴訟対応に追われた経験に基づいて帝京大病院・入院説得足りず突然死訴訟亀田テオフィリン訴訟の2つの判例を出し「私たちはどうすれば良かったのか。もし同じような患者が来た時にどうすれば良いのか」と問題提起。

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