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ニュース〜医療の今がわかる

医師の給与、コスト調査で切り下げか ─ 中医協分科会

■ 「ケアミックス病院は、『診療科群』に準じた扱いで」 ─ 池上教授
 

[西田在賢委員(静岡県立大大学院経営情報学研究科教授・大学院附属地域経営研究センター長]
 (調査に)不足している点として、「地域性をどうとらえるか」ということがある。あまりにも地域差があり過ぎる中で、日本全国の平均値をもって議論するのは無理があるのではないか。

 大まかにでも、都道府県単位で検討可能なのかどうか、将来、お考えいただきたい。

[小野太一・保険医療企画調査室長]
 猪口先生が指摘された「エビデンスのある議論をしていこう」ということ、あるいは西田先生がおっしゃった「地域差」を見ていくためにも、N数(調査客体数)がある程度ないと、地域の傾向を見るためのサンプル数が少なかろうということになってしまうので、多くの病院に参加してもらえるような方法を考えていきたい。そのために、ご審議を進めていただきたい。

[原正道委員(横浜市病院事業管理者・横浜市病院経営局長・横浜市立脳血管医療センター)]
 そうすると、今回の(調査の)「N」(客体数)は、地域差がかなりあったのか。それとも満遍なく各地域から出たデータなのか。

[保険局医療課・早川保険医療企画調査室長補佐]
 地域性は今回、考えられなかった。当初、この調査研究を始めたころは、DPC病院に特化したものではなかった。やはり精度を高めていくうちに、付いてこられる病院がそこ(DPC病院)に限られてしまった。今後は幅広く、「普通の」と言うか、DPC以外のレセプトデータを頂ける病院なども(調査対象に含めて)考えていきたい。

 「地域性」について、(調査方法の)見直しをしない段階で言えば、(現在の方法では)集計等にもかなり時間がかかるし、精度の高い調査なので、件数を上げたとしても200件いくかどうか。期間も考えて(プラス200件が)限界ではないか。予算や期間で、そのぐらいだと考えている。

 それを地域で割ったときには、地域の固まりが少なくなってしまうが、そこはまた皆さんでご議論いただきたい。

[池上直己・慶大教授(調査研究委員会の委員長、中医協の診療調査専門組織委員)]
 まず、これ(診療科別収支の調査)は、急性期病院だから診療科という単位が意味を持つのであって、慢性期の場合は診療科という単位はあまり意味を持たない。もし、(療養病床などを併設する)ケアミックス病院の場合には、「診療科群」に準じた扱いで考えなくてはいけない。

 従って、結果的にDPC病院に限られるが、もともとの発想の根底にあった「診療科群」で見ていくというやり方は、急性期の一般病床についての調査。

 逆に、慢性期(病院)について(の調査が)どうかと言うと、私が分科会長をしている「「慢性期入院医療の包括評価調査分科会」で行う。そこ(慢性期の調査)を補完する形で進めていく必要がある。

 慢性期医療については、慢性期の分科会が具体的に調査する。その調査と、これまでなされてきた急性期の調査内容と互換性があるか。そこで、両者が重なるケアミックス病院についてどうするかということ(が今後の課題)。

[田中滋分科会長(慶大大学院教授)]
 ありがとうございます。このコスト調査で全部カバーするというものではなくて、ここ(の分科会)に与えられた目的は、急性期の診療科(の調査)。おまとめ、ありがとうございます。

 【目次】
 P2 → 「調査を簡素化して、多様な医療機関の参加を」 ─ 厚労省
 P3 → 「コスト計算に基づく診療報酬の構築を」 ─ 猪口委員
 P4 → 「ケアミックス病院は、『診療科群』に準じた扱いで」 ─ 池上教授
 P5 → 「総合診療ベースで見るなど切り口を変えて」 ─ 佐栁委員
 P6 → 「フランスでは、医師や看護師らの給与の『標準原価』を計算」 ─ 松田委員
 P7 → 「管理不能なコストを診療報酬で反映することが必要」 ─ 石井委員
 P8 → 「標準原価と実際原価は二者択一の関係ではない」 ─ 池上教授


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