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ニュース〜医療の今がわかる

軽症患者は勤務医の敵? ─ 11月27日の中医協

■ 「土日とか9時に来られるとやっぱり......」 ─ 邉見委員
 

[邉見公雄委員(全国公私病院連盟副会長)]
 やはり医療を受ける方の不満の1番が待ち時間、2番が説明の少なさというのがずっと統計で出ているわけですね。「納得診療」と言いますか、数年前の医療法の改正で、医療を提供する者は医療を受ける者に対して十分な説明を行い、納得してその診療に当たるということがありましたので、うちの病院も分かりやすい医療というのを一番のテーマに置いています。

 ただ、私は外科なんですが、手術は大体7時、8時ごろまでありますけれども、9時ごろに終わった方が来てですね、そのために下へ、「待たせても悪いだろう」と思って行ったりすると、やっている手術が中断......まではしませんけれども、少し遅れるとかですね......。(中略。回診日を決めたり、相談をカンファレンス中にしてもらうなど赤穂市民病院の取り組みを紹介)

 カンファレンス中にやればナースも全部おりますので、手術受け持ちのナースもみんな出てくる。そうすれば病院の職員も楽になるし、患者さんや家族にもいいんじゃないかなと思ってやっています。

 ただ、どうしても田舎の町ですので長男とか同居している人は6時に来られるんですが、お嫁に行っている方とか次男、三男は患者さんが悪くなったり手術......。土日とかですね、大阪から来られたり神戸から来ると、8時9時に来られて......。
 「家に帰って風呂に入ろか」というような時に来られるとやっぱり......、「大阪から来られたら出て行かないとあかんかな」とか、そういうことも一杯ありますので、たぶん(論点の)2、3というのはそういうことじゃないかなと......、(論点)2番、そういうことかなあと思ったりするんですけど。(ここで勝村委員が発声して挙手) あの......、はい。

[遠藤久夫委員長(学習院大経済学部教授、中医協会長)]
 はい、勝村委員、どうぞ。

[勝村久司委員(連合「患者本位の医療を確立する連絡会」委員)]
 ぼくも大阪の高校で、こんな話はどうかと思いますけど、中途退学が大阪で一番多いという高校に勤務していたことがあります。その時は本当に家に帰る時に電車がなくなっていたということがザラにありました。なので、本当に勤務医の皆さんもああいう状況じゃないかと想像するわけで......。

 今、その高校はそれから15年ぐらい経ってですね、大阪では普通の生徒数の割合でいくと教員の数が1.5倍ぐらい当時から変わっていて、そういうことをぜひ、ぼくは医療の世界でもやっていくべきだと思うんです。

 ▼ 医師数を増加させる話か、診療報酬の配分の話か......。


【目次】
 P2 → 「慎重にしてほしい」 ─ 勝村委員(支払側)
 P3 → 「医療資源を有効に使うことを考えて」 ─ 西澤委員(診療側)
 P4 → 「土日とか9時に来られるとやっぱり......」 ─ 邉見委員(診療側)
 P5 → 「軽症者は自己負担を払ってくださいと読める」 ─ 遠藤会長
 P6 → 「看護師やMSWが『話を聴く』具体策を」 ─ 中島委員(支払側)
 P7 → 「不安を看護師がコーディネートできる」 ─ 坂本専門委員
 P8 → 「形にしないと放埒な社会をつくることになる」 ─ 嘉山委員(診療側)
 P9 → 「1号と2号、一緒に何か緩和策を」 ─ 北村委員(支払側)

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