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ニュース〜医療の今がわかる

軽症患者は勤務医の敵? ─ 11月27日の中医協

■ 「軽症者は自己負担を払ってくださいと読める」 ─ 遠藤会長
 

[勝村久司委員(連合「患者本位の医療を確立する連絡会」委員)]
 一見、そういう学校におりますと、「そこに来ている生徒がこんな言い方をしている、こんな言動をしている」、「そういう学校の(生徒の)保護者はこういうことを言っている、こういう行動をしている」ということをここ(中医協)でお話ししたら、「なんとそれはわがままな人たちだ」と誰もが思うようなことが結構あると思うんです。

 だから、「その人たちが悪いんだ」ということではなくて、「なぜそういうふうになってしまっているのかな」と、その人たちはどういうコミュニケーションをしているのか、だから時間がかかるわけで、だからこそ、そういう所にたくさんの教師を、教員を配置していくべきだという発想であって、あくまでも患者本位、生徒本位で医療や教育を考えていってほしいというのが先ほどのお願いです。

 ▼ ちょっと本題からそれてきた。
 
[遠藤久夫委員長(学習院大経済学部教授、中医協会長)]
 確認ですが、勝村委員、(論点)3番(時間外受診の抑制)ですが、ここの書き方は多少幅広く書いてあるわけですが、例えばしばしば出てくる議論で、救急車による搬送がかなりあると、しかし軽症者がかなり多いという厚労省のデータなどで何回か出されています。で、そういうこと......。

○ 論点
3 病院勤務医の勤務負担軽減のために、軽症の患者が自己都合(仕事等)により救急病院等を時間外に受診した場合について、患者に協力をお願いする方策を取ることについてどう考えるか。
 例えば、それをここに適用して考えれば、「診断した結果、軽症であった場合にはある程度自己負担を払ってください」というように読み取れるわけですが、そういうこともありかなと、そういう意味合いでしょうか。

 ▼ 焦点を絞るが、「軽症」の定義が難しい。

[勝村久司委員(連合「患者本位の医療を確立する連絡会」委員)]
 全部が全部というふうに、ちょっとぼくは意味が分からないんですけれども、不安としてですね、例えば、母親と子どもと2人だけの家族があると、「やはり就学の費用が払えないのでちょっと待ってほしい」と言っていると、そういう保護者がほかにもいろんな意味で不安を抱えておられていて、「そんな心配はいらないのに」と思うことがあったりとか、「時間外に対応してほしい」とかいろいろあったりとか......。

 一見、非常識に思えることが実はその家族にとってはかなり大事な問題だということがあったり、経済的に困っている人たちがちょっとイレギュラーな言動を起こされるという行動に関しても時間外だったり、「なんでこんなことでいちいち聞きに来るんだろう」ということがあったりすることがあるということがあるような気がするので、ま、その辺りをこう......、かなり上から否定......(ここで遠藤会長が「ご懸念があるということ?」と尋ねる)

 そうですね、だから経済的な負担を......、経済的に困っている人たちにより経済的な負担を強いるみたいな制度になってしまうんだったらよくないということです。

[遠藤久夫委員長(学習院大経済学部教授、中医協会長)]
 了解いたしました。中島委員、どうぞ。


【目次】
 P2 → 「慎重にしてほしい」 ─ 勝村委員(支払側)
 P3 → 「医療資源を有効に使うことを考えて」 ─ 西澤委員(診療側)
 P4 → 「土日とか9時に来られるとやっぱり......」 ─ 邉見委員(診療側)
 P5 → 「軽症者は自己負担を払ってくださいと読める」 ─ 遠藤会長
 P6 → 「看護師やMSWが『話を聴く』具体策を」 ─ 中島委員(支払側)
 P7 → 「不安を看護師がコーディネートできる」 ─ 坂本専門委員
 P8 → 「形にしないと放埒な社会をつくることになる」 ─ 嘉山委員(診療側)
 P9 → 「1号と2号、一緒に何か緩和策を」 ─ 北村委員(支払側)

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