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柔整師会の政治献金が不正請求を黙認させた?-国リハあはきの会、療養費適正化求め要望

 「厳格な審査体制を作ろうとしても、必ず政治家が介入して実らなくなっている。政治献金がすごいんです」―。あん摩マッサージ指圧師らでつくる「国リハあはきの会」(林幸男代表幹事)は22日、長妻昭厚生労働相と西村正紀会計検査院長に対し、柔道整復師による療養費の不正請求を適正化するよう求める要望書を提出した。同会からは、柔道整復師の政治団体が1995年から7年間で、政党支部を通して厚労省の"族議員"に約7000万円の政治献金を行ってきたとする資料が示された。(熊田梨恵)

 医療界のブラックボックスとも囁かれる、柔道整復師による療養費の不正請求問題については、隣接するさまざまな業界団体が問題視している。この日に要望書を提出した同会は、国家資格のあん摩マッサージ指圧師などから成る団体で、これまで厚労省などに対して約20回にわたる要望活動を行っている。
 接骨院などにいる柔道整復師には、急性期の打撲や捻挫、応急手当としての骨折や脱臼への施術は保険請求が認められているが、通常の診療報酬請求手続きとは別ルートの、療養費の「受領委任払制度」という手続きになる。一方で、「あはき」と略称される「あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師」は、医師の同意書があれば慢性疾患などに対する施術を行うことができ、この施術は健康保険の対象になる。
 
献金1.JPG 同会は要望書で、柔道整復師による療養費の請求が本来対象ではないはずの慢性疾患にまで及んでいるとして、「視覚障害あはき師のこの業による生計維持を次第に混乱ならしめている」として、厚労省と会計検査院に対して実態調査や適正化対策を行うよう求めた。同会が提出した要望書では、柔道整復師による療養費請求額が2007年度で3377億円に上るとして、このうち99%が「捻挫・打撲」による請求とした。
 
 さらに、同会は療養費の審査体制の整備が進んでこなかったとして、日本柔道整復師会の政治団体「日本柔道整復師連盟」などが政党支部を通して厚労省の"族議員"に対して行ってきた政治献金の影響を指摘。同会の与那嶺岩夫事務局長は厚労省と会計監査院の担当者との協議中、「政治献金がすごいんです。これは一例であって、柔道整復師会が族議員をつかまえて橋本龍太郎先生たちに寄付してるんです。そんなことの結果として、歪められてここまで来た」と述べ、資料を示した(本ページ左上と2ページ左上の表は国リハあはきの会提出の資料)。

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