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看護職の配置は、数よりも専門性 ― 日本看護協会

 

■ 「看護基礎教育の改革」と「臨床研修の制度化」に向け準備
 

[久常節子会長]
 皆さん、こんにちは。お忙しいところ、ご出席いただきましてありがとうございました。

久常節子会長0616.jpg 私ども、5月18、19日の両日に平成21年度通常総会を開催しました。
 そこで中心になったのは、法人改革(公益社団法人への移行)で、「日本看護協会がどちらの方向を選んでいくのか」ということです。

 これに伴い、日本看護協会がどのような運営をしていくのか、日本看護協会の理念をもう一度明確にして、運営の在り方を大きく変えていく必要があります。

 今までは総会を中心に物事を決めてきましたが、今後は理事会を中心にして決めていくように運営を変えていく。そして、理事会の構成も変えていく。

 理事会の中心には、各県の看護協会長、あるいはそれに相当するような人たちが理事になって、2か月に1回ぐらい理事会を開きながら、早く物事を決定していくような体質に変えていきたい。(通常総会では)そのような問題提起をしました。

 その時に、「日本看護協会が何に力を入れていくのか」という理念の確認もいたしました。そのような形で総会を終えました。現在の動きを申し上げますと、「看護基礎教育の改革」と「(新人看護職の)臨床研修の制度化」に向けて準備しているところです。

 (自民党の看護問題対策議員連盟が今国会に提出した「保健師助産師看護師法の一部改正案」は)参議院でも衆議院でもまだ検討されていませんが、その動向を見ながら、それ(保健師助産師看護師法の一部改正案)が決定したら、それをいかに具体化していくのかということに日本看護協会として力を入れていかなければいけない、ということで今は国会での決議待ちでございます。
 

■ 卒後研修制度を具体化して、離職を防止
 

 それから、後ほど(小川忍・常任理事から)「2008年 病院における看護職員需給状況等調査」の結果速報をご報告いたしますが、看護職員の需給というものをこれからどう考えていったらいいのか、検討していかなければいけないと思っています。

 看護職員の需給は、今国会で検討されようとしている「看護基礎教育」と大きく関係します。看護教育の改革をもっと進めていかなければいけない必要性があるのは、需給が予定通りにいかなくなってきたからです。その一番大きな原因として、1年間に約6万人いる新人看護職のうち、1年後にはたった4万人しか残らないという問題があります。

 これは、(看護職員の)養成所が10数年前から定員割れを起こして、看護職の教育がやっていけなくなったということに端を発しています。従って、「看護基礎教育」の改革と、現在の需給の問題が非常に関係しています。

 「看護基礎教育」の改革がされますと、まず最初に看護の大学教育(の見直し問題)が出てきます。

 (看護基礎教育の改革は)従来の(准看護師の養成所などの)教育の在り方を全部否定するのではなく、それも継続してやっていく。しかし、もう1つプラスするのが研修制度です。

 (新卒の看護師は)2か月も経たないうちに夜勤が始まります。基本的な知識が不十分な新人看護師が40人も50人もの患者さんを受け持ち、2-3人の看護師で夜勤をこなさなければいけないので、非常に不安な状況に置かれます。そして、たくさんの新人が辞めていってしまう。

 (看護職の卒後)研修制度は、医師の臨床研修制度とは全然違いますが、(新人)看護職としての研修をどのようにしていくか。自信を持って看護に対応していけるようにするためにはどうしたらいいか。そのために、研修制度を具体化していく。

 そのような意味で、まずは法律を通していただきたい。法律を通していただくと、それに伴って具体化していかなければいけない私どもの課題がはっきりしてきますので、それを一緒にやっていきたい。それが、現実の看護職の不足という問題にどう対応していくのかということだと思います。

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