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がん治療の救世主となるか、「ホウ素中性子捕捉療法」

■ 「対象はホウ素が集積する悪性腫瘍」 ─ 伊丹科長
 

[伊丹純・国立がん研究センター中央病院放射線治療科科長]
 (BNCTの施設が)できるまで、まだ2年弱ぐらいあります。それまでどうするか。ホウ素を集積するかを確認するためにPET検査が必要です。

 全く新しい薬の1つですから、(内部の)倫理委員会の承認を取らなければいけませんし、製品としての安定性を確立しなければいけません。

 そういうことを(施設ができるまでの間に)やります。(中略)倫理委員会の承認後、「ホウ素中性子捕捉療法」を開始したいと思います。平成24年度末になると思っています。

 ▼ 施設工事の進行状況によるとのこと。「工事が早く進めば1年ぐらい前倒しになることもあり得る」(嘉山理事長)

 対象となるがん症例は、「ホウ素が集積する悪性腫瘍」です。中性子の身体への入り方を考えて、(体表から)6.5センチぐらいの深さまでを考えていますが、将来的にはもう少し深い所までできるかもしれません。

 前治療に対して抵抗性の再発腫瘍とか、嘉山先生ご専門の脳腫瘍、頭頸部腫瘍、悪性黒色種、(血管肉腫など)......。とにかく、(ホウ素が)集積するものなら何でもいいと思っています。ただ、臨床試験ですから規程を作らなければいけませんので、それはこれからの作業です。

 ▼ 上記に該当しない症例について、嘉山理事長は質疑応答でこう述べた。
 「最初は『First In Man』ですから、取り込みのある症例はトライアルする。今後、どなたでも取り込みさえPETで我々が確認すればトライアルする」

 

【目次】
 P2 → 「標準的医療ではなく先進医療をやる」 ─ 嘉山理事長
 P3 → 「世界初、日本初をがんの領域で行う」 ─ 嘉山理事長
 P4 → 「病院設置型、加速器、BNCTで世界初」 ─ 伊丹科長
 P5 → 「ホウ素を集積したがん細胞だけ死滅」 ─ 伊丹科長
 P6 → 「病院設置型加速器の最先端として確立したい」 ─ 伊丹科長
 P7 → 「我が国初の技術として世界の市場に」 ─ 伊丹科長
 P8 → 「対象はホウ素が集積する悪性腫瘍」 ─ 伊丹科長
 P9 → 「国立がん研究センター以外ではできない」 ─ 伊丹科長
 P10 → 「バラバラを横つなぎにした第一歩の研究成果」 ─ 嘉山理事長

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