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中医協委員、大阪で現場医師らと診療報酬を議論

<フォーラム懇親会、終了時の梅村議員のあいさつ>

■委員と現場をつなぐのが政治家の仕事

今日は皆様本当にありがとうございました。このように中医協の診療側委員の皆様が揃って集まるというのは、「揃って謝罪の記者会見のようなものはしたことあるんだけど(会場笑)、こうしてシンポジウムで一緒になるというのは、邉見先生の任期があるので、本当に最初で最後だ」と安達先生に言っていただいて、私も本当にうれしく思っております。

当初実は、舞台裏の話をしますと、京都で安達先生が安達塾というものをやっておられますが、その第1回2回の演者に私を呼んでいただいたことがあったのですが、「今度安達先生、大阪に来ていただいて公演をしてくださいませんか。いつがよろしいですか」とお伺いしました。すると「9月23日は夜に14大都市医師会の集まりがあるけど昼間だったら時間が空いている」と言われて、安達タイム(笑)でセッティングしました。私は日医の被災者健康支援連絡協議会で、他の4名の先生にもお会いするんです。それで隣に座るたびに「嘉山先生9月23日どうですか?」「西澤先生どうですか?」と聞いていくとみなさんOK、OK、OKとなって、5人をお招きさせていただくことになりました。会場からも「梅村さん、どうやって5人の方を集めたんですか」と言われたのですが、実は舞台裏はこういうわけです。安達先生にお越しいただく依頼というところからスタートしたわけです。

*梅村議員が最初に声をかけたのは安達氏だった。参加者はこれをどう捉えただろう? 京都府医師会にとっては会報誌の一面にしたいぐらいの話ではなかろうか。

後付けの理由かもしれませんが、私がどうしてこういう会に多くの方をお呼びしようと思ったかというとですね、私の前職は山本孝史さんという参院議員の方でした。がん対策基本法を尾辻(秀久、自民)さんとみなさんと一緒に超党派で作られました。これによってがん協議会ができました。医療者だけでなく患者さんや市民も入ってがん対策を考えていくという協議会ができました。私は1年ぐらいか半年前に国会議員として傍聴しました。それを聞いていて分かったのは、厚労省の中でやっている審議会や検討会は全部議事録はオープンです。中医協の議論も、厚労省のホームページから入っていけばみんなオープンで読めるようになっています。だけど少なくとも私は一度も見たことがなかった。質問する時に「ここだ」というところだけクリックして入っていて、コピーペーストしかしなかった。なんでかなと考えたら、実はそこで話している人のキャラクターが分からないからなんですよ。がん協議会に行くとあの先生はこういう人だなとか、あの人がこういう立場だなと分かると、次から協議会の議事録を見ても面白いし理解でき参考にできます。でも一回も見たことないものは、入っていけないですよ。どういうバックグラウンドが分からないから。ですからそういった意味で言えば、なんでも中医協、中医協と、中医協がこんなこと言ったから悪いとかとかこうしてほしいとか言われるんですけど、私はやっぱり実際の目で触れて頂いて議論に参加していただくことが大事だと思いました。これを政治家もしようとしなかったし、政治家は団体の意見がいわゆる世論だという形でしか意見反映しなかったし、私はここのやり方を変えていくことが政権交代の本当の大きな意味だとそう思っています。だからこういう会をぜひセッティングさせていただいて、先生方にもお忙しい中ですけども、ご参加いただきました。こうやって医療界は変わっていくと思うんです。本音を言えば、日本医師会が日本医師会館でこれをやっていただいて、ライブでネット中継で全部見れたらいいと思うんです。これを日医が真似て頂いたら私は日医は復活することができると思います。生まれ変わることができるんじゃないかと思います。まあこれはマスコミの方々どこまで書くか(笑)、考えてください。いいですよ、どんどん書いてくださいね。

■予算の立て方がおかしい
まずは来年度には診療報酬改定です。先ほども言いましたが、700億円という財源が0.19%で上がったと。これは先ほど0.3%という説(安達委員の発言)もありましたが。これは国費は4分の1、それが約100数十億。これであれだけ苦労したわけですよ。でも今の予算どうですか、地域医療再生基金でいきなり2100億とかそれだけ積まれるんです。これは税金ですよ、丸ごとです。一年分だけで、診療報酬アップ分の10倍が突然つくわけです。しかもそれは検証されていなくて、どこで決まったか分からない。本当に再生したと思われる方がどれほどおられるのかとものすごく疑問に思っています。7月終わりに厚労省から電話がかかってきました。「東北にメディカルメガバンクを作るから、明日朝日の一面に載るから応援してほしい」と言われました。いくらかと言ったら800億だと。おととい、福島民報社の新聞では福島県立医大に330床の新しい5施設を開設すると、これは原発問題があるからですね。予算は1000億だと・・・(会場ざわめく)。これはなんなんですかという話です。本当に今の予算の立て方がいいのかどうかということをぜひお考えていただきたい。一年じゃ変わらないんです。これは文化の話ですから。そういうことを皆さんに知って頂きたい。

■受診時定額負担、通さない
今日、受診時定額負担の話もありました。私は昨日の夜10時半に辻厚労副大臣から電話をもらいました。梅村さんはどういう立場かと。私の立場は今まで雑誌などに書いてきていますが、明確に反対です。民主党の中で進めている方が二人おられます。一人は張本人の方。もう一人の方は「梅村さんは国会質疑で生活保護の方に100円負担をお願いするという質問をしたんだからこれはやるべきなんじゃないか」とおっしゃる前政務官の方がおられる。私がそう言ったのは、後で返してもいいんだと、要はタダで医療を受けるということがモラルの崩壊を招いて、医療の価値を失わせて、その方たちに権利意識を作ってしまっていることに問題があるのであって、100円を払ってもらうことが目的じゃないんですと。これはどういう理屈を立てようが、免責性なんですと。理屈はどうであれ、本当にやるなら高額療養費とセットで議論するのではなくて、日本で本当に免責性をやるのかという議論をしなければいけないですと。それをやらずにこの制度を入れようとするのはルール違反以外の何物でもない。その議論をやる覚悟があるんですかと。「うん、なるほどその通りだね」と言われて電話は終わったんですけども(会場笑)。私はそういうことだと思っています。高額療養費に関していえば、これを僕は"あさま山荘事件"だと呼んでるんですね。高額療養費を軽減するという誰も反対しないものを人質にこういうことを議論するのはルール違反だと。私は外口(崇保険局長)さんが三日前に部屋に来られた時にこう申し上げました。「高額療養費の方でもいろいろあるでしょう。一生続く方、お薬が高い方、ワンショットで1,2か月で終わる方。こういう方の負担を整理して議論しないと。ワンショットの方は今ぐらいの負担でいけるかもしれない。だけど薬の人は別立てで何か考えないといけない、一生の方は別立てがあるかもしれない。どれぐらいの割合か教えてくださいね」と言ったら、「私たちはデータを持っていません」と言われました。そういうデータがないのにこういう議論が入ってきている。だから今日先生方が言われた理由で反対なんですけど、それ以外にやはり政治行政的に議論していかないといけないことはたくさんあります。私はその意味でこの法改正を通すことは絶対にありません。そのことをまず皆さんと確認したいです。

柔道整復師の問題です。私は先週のJCOA(日本臨床整形外科学会)の講演の場でも言いました。大阪は「3部位」が80%です(大阪府は柔道整復師が療養費を保険請求する際、約8割が3部位以上を請求している)。昨日、柔道整復師界の税制要望があって私が司会していました。全年度で3484億円、年間150億円ずつ増えているんです。先ほどの生活保護費も3兆円を超えてきました。医療扶助が半分以上ですから1兆五千億円の医療扶助があるわけです。党のコアメンバー会議で「医療費が足りない足りないと言うなら、こういうところの適正化もセットで議論しなければ政策として言えないんじゃないですか」と提案しました。すると会議は沈黙しました。私は柔道整復師を攻撃しているのではないんです。生業として必要なお仕事です。だけどルールはきちっと守ってやりましょうということを申し上げているんです。どうして3部位80%、大阪だけたくさんの人がこけるんですか? 違うでしょうと。だからこういうことをきちっとやっていきましょう、力を合わせられるところは合わせたらいい、ルールをきちっと作りましょうということを私は申し上げていますから、ご理解いただきたいと思います。

■医療機関は課税業者に

医療の消費税の問題です税制改正要望のすべての医療団体がほぼ一番の要望として上げていました。(消費税)10%が視野に入ると死活問題だと私は思う。歯科医師会に「去年は3番目の要望だったのが1番目になったのはどうしてですか」と伺うと、「これは喫緊の課題になったからです」というお話がありました。医科でいえばこれがどうして診療報酬で補てんされていないのかと言いますと、4000項目のうち乗せられた1.53%は36項目の診療行為にしか載っていない。だからそれ以外の項目を算定しても補てんされたことならないんです。しかも36項目のうち12項目は包括化されて消滅している診療報酬です。12項目は半分以下に落ちてしまっているんです。20年間の間にすべて消えている。これからどうしていくかと考えたら課税業者にならざるを得ないというのが主張の大前提だと思うんです。ここがぶれてはいけない。ここは日医も、いろんな病院団体のご意見があってそれぞれ団体の主張は違うのでしょうが、少なくとも「課税」ということを一つの旗印にして医師医療だけでなく大同団結していくのが私は必要なんじゃないかと思います。時間も過ぎたのでもうこれで終わらせていただきますが、これからもぜひこういう形でフォーラム開いていければと思っております。今日は長時間本当にありがとうございました。


*懇親会では大阪府医師会の伯井会長の姿は見られなかった。このフォーラムは実に様々な見方のできる深い会だ。
通常、診療報酬改定の地方公聴会は改定内容が固まってから厚労省の"アリバイ作り"として行われているようなものだが、改定審議が本格化する前に行われる今回のような会こそがあるべき姿ではないだろうか。これを主催した梅村議員の名前は、隠れなきものになったように感じられる。


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