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ニュース〜医療の今がわかる

「早く追い出せ」 ─ DPC点数表見直し案

■ 「2種類の設定方法を3種類にしたいという案」 ─ 厚労省
 

[遠藤久夫委員長(学習院大経済学部教授、中医協会長)]
 それでは定刻になりましたので、ただ今より、「第140回中央社会保険医療協議会・診療報酬基本問題小委員会」を開催する。まず、本日の出欠状況についてご報告する。本日は、竹嶋康弘委員(日本医師会副会長)の代理で、中川俊男さん(同常任理事)がお見えになっている。

 それでは、議事に移らせていただく。始めに、DPCの「診断群分類点数表の見直しについて」を議題とする。事務局(保険局医療課)から資料が提出されているので、説明をお願いしたい。

[保険局医療課・宇都宮啓企画官]
 はい、医療課企画官でございます。それでは、最初の議題について、「中医協 診─1─1」(診断群分類点数表の見直し案)の資料をご覧いただきたい。「診断群分類点数表の見直しについて(案)」ということでございます。

 併せて、7枚目ぐらいに参考資料として、今年の3月25日(の基本問題小委員会)に提出させていただいた「DPCにおける今後の課題(案)」という資料(承認済み)がございます。こちらも併せてご覧いただきたいと思う。

1. 背景
 3月25日に、今後の課題として、(DPCの退出ルールなど)いくつか提示した。その中の2ページ、「その他」の(2)の所。

(2) 調整係数廃止後の包括評価点数の在り方について
 診断群分類毎に平均在院期間及び平均点数を用いて、入院初期に手厚くなるように包括評価しているものの、救急疾患等においては入院初期の医療資源投入量が包括評価点数を上回ってしまう状況等も指摘されている。
 調整係数によって病院毎の医療資源投入量に応じた調整を行っているが、調整係数廃止後の包括評価点数の在り方について検討が必要ではないか。
 ということで、3月25日のときに、この課題についてDPC評価分科会(分科会長=西岡清・横浜市立みなと赤十字病院長)で検討することとされた。

 このたび、(7月24日の)DPC評価分科会で対応案がまとまったので、本日、その案をこちらに提出させていただいた。「診─1─1」(診断群分類点数表の見直し案)の資料に戻っていただきたい。2番の「現在の一日当たり点数の設定方法と問題点」について。

2. 現在の設定方法
 現在の点数設定については、「別紙1」を併せてご覧いただきたい。「包括評価点数の設定方法について」という資料でございます。(中略)

 ▼ 現在の設定方法は、こちらをご覧ください(診断群分類点数表の見直し案を大筋で了承した6月29日のDPC評価分科会の記事より)。

 現在は、この(1)と(2)の2つの方法によって点数設定をしている。

3. 問題点
 ところが、これについては問題があって、それが資料の①と②に書いてある。

① 入院初期の医療資源の投入量が非常に大きい場合には、入院初期では、医療資源の投入量が診断群分類点数を大きく上回っていることがある。
② 逆に、入院期間を通じて1日当たり医療資源の平均投入量の変化が少ない場合には、入院期間Ⅰ日以降において、医療資源の投入量が診断群分類点数表を上回っていることがある。
 ▼太字部分は、DPC評価分科会で承認された後に修正したと思われる箇所。DPC評価分科会で了承された際の資料では、②は次のように記載されていた。
② 入院期間を通じて1日当たり医療資源の投入量の変化が少ない場合には、入院期間Ⅱにおいて、医療資源の投入量が診断群分類点数表を上回っていることがある。
 ①入院初期の医療資源の投入量が非常に大きい場合
 「別紙2」の青線が実際の出来高(点数)。これに対して、緑の線、これが25パーセンタイル値の通常のやり方だが、そうすると、特に左上のほうが点数がかなり違ってしまっている。
DPC点数見直し別紙2.jpg それに対して、5パーセンタイル値(赤い線)の補正をかけても、まだ合わない。それに対して、右側の「入院期間Ⅱ」を過ぎた辺りは、逆に点数設定のほうが高い状態になっている。こういったケースがあるということ。

② 入院期間を通じて1日当たり医療資源の平均投入量の変化が少ない場合
 これについては、「別紙3」。
DPC点数見直し別紙3.jpg 青い線が実際の出来高の点数。それに対して、現在の25パーセンタイル値を用いたDPCの点数設定をすると、最初の3日か4日はDPC点数のほうが(出来高点数を)上回るような形になっているが、それ以後は逆の状況にある。

 ほとんどのケースについては、先ほど説明した現在の(1)と(2)のやり方でカバーされているが、それ以外の一部については、現在説明した「別紙2」や「別紙3」のような問題点があるということ。

 そして、こういう場合について対応するために、DPC評価分科会で案をつくった。

4. 対応案
ア 非常に大きい場合
 対応案として、診断群分類点数表を実際の医療資源の投入量に合ったものとするために、それぞれ入院初期と、1入院期間での1日当たりの医療資源の平均投入量に応じて、以下の通り設定することとしてはどうかということで、アとイの2つの案を出した。

ア 入院初期の1日当たりの医療資源の平均投入量が、1入院期間での1日当たりの医療資源の平均投入量と比して、非常に大きい場合
 入院期間Ⅰ日までの点数
       → 入院期間Ⅰ日までの1日当たりの医療資源の平均投入量
 入院期間Ⅰ日からⅡ日までの点数
       → 入院期間Ⅰ日までの点数及び1入院期間での1日当たりの医療資源の平均投入量
         を基に、面積がA=Bとなるように設定
 入院期間Ⅱ日から特定入院期間までの点数
       → 入院期間Ⅰ日からⅡ日までの点数から15%減じた点数
 ▼ DPC評価分科会で提示した際の表現と異なっているが、厚労省の担当者は「分かりやすくしただけで、意味は同じ」と話している。

 案のアについては、「別紙4」をご覧いただきたい。
DPC点数見直し別紙4.jpg 入院初期の1日当たりの医療資源の平均投入量が、1入院期間での1日当たりの医療資源の平均投入量と比して、非常に大きい場合は、「別紙4」にあるように、初期の点数が非常に高くなっていて急なカーブを描くような場合については、入院期間のⅠ日までの点数を......。

 この図の中で、現状のやり方については、黒の太い点線で書いている。これによると、Xの高さになるが、これを新しいやり方で構成して、そうするとYの高さになるということ。

 後は、これまでのやり方と同じように、Aの部分の面積とBの部分の面積が等しくなるような設定にして、「入院期間Ⅰ日」から「入院期間Ⅱ日」までの高さを設定する。それ以後は、15%低くする。こういうやり方が提案。

イ 大きな違いがない場合
 それから、もう1つは、入院初期の1日当たりの医療資源の投入量が、1入院期間での1日当たりの医療資源の平均投入量と比して、大きな違いがない場合、すなわち、なだらかなカーブを描く場合について。

入院初期の1日当たりの医療資源の投入量が、1入院期間での1日当たりの医療資源の平均投入量と比して、大きな違いがない場合
 入院期間Ⅰ日までの点数
       → 点数の段差の設定を15%から10%に変更
 入院期間Ⅰ日からⅡ日までの点数
       → 入院期間Ⅰ日までの点数及び1入院期間での1日当たりの医療資源の平均投入量
         を基に、面積がA=Bとなるように設定
 入院期間Ⅱ日から特定入院期間までの点数
       → 点数の段差の設定を15%から10%に変更
 「別紙5」にあるように、現在の点数の段差の設定を15%から10%に下げるというような案になっている。
DPC点数見直し別紙5.jpg ウ 他の場合
それ以外の場合については、現行の(1)の「通常の設定方法」により点数を設定する。併せて、現行の設定方法の(2)「悪性腫瘍の化学療法の短期入院などに係る設定方法」は、「別紙4」で示した方法(案ア)に、ほぼ吸収されることから、この(2)の診断群分類は廃止する。

 現在、2種類の点数表の設定方法があるが、今度は3種類の点数表の設定にしたいという案。以上でございます。

[遠藤委員長(中医協会長)]
 はい、ありがとうございます。ただ今、新しい(DPC)点数表の提案がされたわけだが、これに関して、ご質問、ご意見はございますか。西澤委員、どうぞ。

 【目次】
 P2 → 「2種類の設定方法を3種類にしたいという案」 ─ 厚労省
 P3 → 「トータルの医療機関の収入はどうなのか」 ─ 西澤委員(全日病)
 P4 → 「入院期間の短縮が進むが、受け皿があるのか」 ─ 藤原委員(日医)
 P5 → 「これでいいが基準は必要。全体感がよく見えない」 ─ 対馬委員(支払側)
 P6 → 「早く退院させるのか、行動が変容するか」 ─ 坂本専門委員(日看協)


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