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急性期病院の機能評価、迷走再び

■ 厚労省の説明① ─ 調査の目的
 

[西岡清分科会長(横浜市立みなと赤十字病院長)]
 平成22年度・DPC制度に関する調査等の対応について、資料の説明を事務局(保険局医療課)からお願いしたい。

[保険局医療課・丸山慧主査]
 先ほど説明した「DPC制度に係る当面の課題等」については、(7月14日の)中医協総会で了承された。
 そのうち、(DPCの今後の検討課題として)「平成22年度特別調査の内容の整理」を早速の課題として(中医協総会から)付託していただいと理解している。

 本日は、平成22年度のDPC制度に関する調査について議論いただきたい。その(議論のための)「たたき台」が資料D─3─1(調査案)という位置付け。

 ・ 参考資料1は、(手術件数の経年変化など追加調査すべき候補として)今まで指摘された事項を列挙した。
 ・ 参考資料2は、(DPCを導入して最初に)影響を調査した平成16年度の調査内容を一覧表にした。

 その上で、本体の資料に戻っていただきたい。まず、調査の目的を整理した。

【調査の目的】
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 1. DPC制度の導入による影響をどう調査するか。

 2. 「新たな機能評価係数」の導入による影響をどう調査するか。
    ① 「新機能評価係数Ⅱ」(6項目)の評価をどのようにするか。 
    ② 今後、新たに導入する項目についてどのような調査をするか。

 3. 急性期入院医療に関する評価
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 3について、「急性期入院医療に係る評価」と書いた。
 これは、DPC病床が一般病床の過半数を超え、急性期病院の大半を占めるようになったため、急性期入院医療の指標として、DPC病院に限らず評価すべき視点があれば、ご意見を頂きたい。

 以上のような3つの軸で(調査の)整理案を提示した。

 ▼ 「調査の目的」を意訳すると、1は「医療の質が確保されているか」というDPC調査の全般にかかる問題。2は、「新機能評価係数の導入によって医療機関の行動がどう変化したか」という係数固有の問題。3は、「"なんちゃって急性期病院"をどこまで評価するか」というケアミックス病院にまつわる問題。
 それにしても、資料が極めて分かりにくい。すでに調査を終えた「H21調査の再集計」と、これから実施する「H22調査」のペーパーを分ければよかったのではないか。両調査に共通する「目的」を強引に立てて1枚にぶち込んでしまったので、見にくい資料になってしまった感がある。
 ただ、H21のDPC影響調査を報告した14日(水)の中医協総会から中1日でこの日(金)の分科会だったので時間がなかったのだろう。17日(土)からは3連休。早めの夏休みシーズンでもあるし、その前に一区切り付けておきたかったのかもしれない。資料がまだ厚労省のホームページにアップされていないので、ここにリンクを張れないのが残念。
 今回の資料は、「H21調査の再集計」と「H22調査」を同一の目的(考え方)で整理している。しかし、「H21調査の再集計」の目的は、特定機能病院(大病院)とケアミックス病院(市中の中小病院)を分けた上で、それぞれの特性に応じた影響を見ることではないか。また、「H22調査」の目的は、▽今年度から導入した「新機能評価係数Ⅱ」が特定機能病院(大病院)に偏ったものになっていないか、▽地域の中小病院の経営を悪化させていないか、▽今回改定で"落選"した係数を次期改定で導入するための資料が得られるか─などに重点があるのではないか。そして、「H21調査の再集計」と「H22調査」に共通する目的は、粗診粗療になっていないか、医療現場の疲弊につながっていないか、つまり「医療の質」の低下を招いていないかを検証することだろう。


【目次】
 P2 → 厚労省の説明① ─ 調査の目的
 P3 → 厚労省の説明② ─ H21調査の再集計
 P4 → 厚労省の説明③ ─ H22調査
 P5 → 「様式1のデータも調査すべき」 ─ 池上委員
 P6 → 「平成21年と22年のデータを比較できるか」 ─ 酒巻委員
 P7 → 「アンケートを提案した理由は2つ」 ─ 厚労省
 P8 → 「評価が得られなければ改善もあり得る」 ─ 池上委員
 P9 → 「医療圏によって違ってくるのではないか」 ─ 金田委員
 P10 → 「影響の評価とは、どういうことを見るのか」 ─ 小山会長代理
 P11 → 「今後、導入を検討する項目案は出ていない」 ─ 厚労省
 P12 → 「今あるデータを整理する作業がまず必要」 ─ 松田委員
 P13 → 「アンケート調査か、データ分析か」 ─ 小山会長代理
 P14 → 迷走は続く

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