厚生労働省の『薬害肝炎事件の検証及び再発防止のための医薬品行政のあり方検討委員会』第20回会合が29日開かれた。実施する前にもやるかやらないかで鞘当てが行われたPMDA職員アンケート(その後に厚生労働省職員も対象に)に関して、その回答を公開するか否かで、再びほぼ同じ顔ぶれによる言い争いが起きた。(川口恭)
接種後に因果関係を強く疑わせる急性散在性脳脊髄炎(ADEM)が発生したことから、予防接種法の定期接種対象に位置付けられながら、05年に厚生労働省課長通知で『積極的勧奨の差し控え』が行われるという訳の分からない状態になっていた日本脳炎ワクチンについて15日、新年度から積極的勧奨を再開する方針が固まった。(川口恭)
妊婦が新型インフルエンザに感染した場合、合併症を引き起こすなど症状が重くなりやすい傾向がある事を知ってもらおうと、国が昨年末に妊婦向けのパンフレットを作成した。監修に関わった産婦人科の太田寛氏(北里大学医学部助教)は、「妊婦さんたちには、『自分自身が元気でないと、赤ちゃんも元気でいられない』ことを認識してほしい。妊婦がインフルエンザに感染したら、まれにではあるが命を失うこともあるということを知っておいてほしい」と話している。(熊田梨恵)
新型インフルエンザワクチンの安全性について検討する厚生労働省の4回目の検討会が8日、開かれた。国会審議などで物議を醸していた10ミリバイアルの安全性が初めて議題となり、「現時点では安全性に問題なし」との結論になった。(川口恭)
予防接種法の大規模改正をにらんだ厚生科学審議会感染症分科会予防接種部会が、25日に新設されて始まった。普段は公の場であまり発言しない上田博三・厚生労働省健康局長が、「我々としても不退転の決意で大改正に取り組む」と述べた。記録として残しておく。またこの日、日本脳炎予防接種のあり方を検討する小委の設置が決まった。(川口恭)
救命処置が必要な妊婦を24時間体制で必ず受け入れる「スーパー総合周産期センター」の輪番システムが東京都で3月末に開始して以来、12月20日までの間に「スーパー総合」の受け入れに該当すると判断された搬送が36件あったことが22日、都が公表した調査で分かった。「スーパー総合」の1つに指定されている日赤医療センター(渋谷区)の杉本充弘産科部長は取材に対し、「当初は週2件ぐらいを予測していたが、週に1件程度だった。軽傷者がもっと搬送されてくるかと思っていたが、適正に判断されてうまく機能している。無理なく運用できていると思う」と感想を述べた。(熊田梨恵)
東京都が8月末に開始した妊婦や新生児の救急搬送コーディネーターについて、11月30日までに93件の実績があったことが22日、都が公表した調査で分かった。コーディネーターが通報を受ける経路は、119番通報から直接コーディネートにつなげる「一般通報」と、産科クリニックなどから産科救急の機能を持つ施設に搬送を依頼をする「転院搬送」があるが、「一般通報」でコーディネートされた妊婦の約4割がかかりつけ医のいない「未受診妊婦」だった。都の担当者は「何かあった時にスムーズに受診できるように、妊娠が分かったら母子手帳を持ち、かかりつけの産科医療機関を持ってもらいたい」と話している。(熊田梨恵)
保険適用を残してという運動の盛り上がっていた漢方薬について22日、民主党から関係団体に「保険適用を継続する」との連絡が入った。(川口恭)
一昨年に麻酔科医の大量退職が起きた国立がんセンター中央病院で、来年4月から大量退職前を大きく上回る常勤医14人の体制となる見通しが明らかになった。(川口恭)
16日に行われた鈴木寛文部科学副大臣の癌研研究所での講演会。癌研幹部との質疑応答が面白かったのでご紹介する。(川口恭)
ロハス・メディカルは、間もなく病院に配置の始まる2010年1月号より、穴を開けなくても2穴バインダーに綴じられるアイレット綴じから、通常の印刷物同様の中綴じ型へと冊子の体裁を変更いたしました(新聞販売店を通じて購読されていた方は以前から中綴じ型でした)。
このアイレット綴じは創刊から50号以上続けておりまして、まとめて保管すると家庭医学事典になるという媒体コンセプトを体現している非常に重要な仕掛けでしたが、経済情勢が非常に悪く、コストダウンのために外さざるを得なかったものです。ご活用くださっていた皆様には大変に心苦しいことながら、事情をご理解賜れますと幸いです。
今後ともロハス・メディカル誌のご愛読どうぞよろしくお願い申し上げます。
16日の『新型インフルエンザワクチンに関する有識者との意見交換会』のなかで、厚生労働省の官僚たちは足立信也政務官や外部専門家から仕事を増やされるのを非常に嫌がっていることと、『有識者』もその意を忖度して動いていることのよく分かるやりとりがあった。人情としては大変よく理解できるのだが、同じように仕事を減らす配慮を前線に対してしているだろうか。(川口恭)
2010年1月号から北里大学北里研究所メディカルセンター病院(埼玉県)、聖母病院(東京都)での配置がはじまりました。
厚生労働省医政局の中野公介救急医療対策専門官は17日、厚労省で検討中の救急救命士の業務範囲拡大について、「血糖測定と低血糖発作症例へのブドウ糖溶液の投与」と、「心肺機能停止前の静脈路確保と輸液の実施」については来年春にも認められていくとの方向性を示した。(熊田梨恵)