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搬送・受け入れルールの医療機関リスト、重症度や特殊性などで整理を―消防庁・厚労省

 今年4月に改正した消防法で都道府県に救急搬送と受け入れのルール作りが義務付けられたことを受け、総務省消防庁と厚生労働省は7月30日、都道府県がルール策定時に参考にするためのガイドラインづくりの作業に入った。ルールの中で作る搬送先医療機関の一覧について、患者の重症度などによる緊急性や、妊産婦や小児といった特殊性などの項目に分けてリストアップすることが提案された。(熊田梨恵)

■都道府県が策定する「救急搬送・受け入れルール」に関する詳細はこちら↓
救急搬送・受け入れルール策定し、地域医療にPDCA機能を-開出英之消防庁救急企画室長インタビュー

合同作業部会.jpg 両省は「傷病者の搬送及び受け入れの実施基準等に関する検討会作業部会」(部会長=有賀徹・昭和大病院副院長)の初会合を開催した。都道府県にガイドラインを通知するため、改正消防法が施行する10月末までには議論をまとめる。

 会合中に事務局は、都道府県が搬送・受け入れルールを策定する時に作る、搬送先医療機関リストのイメージ図(こちらを参照、左側、下の図)を提示。患者の状況に応じて選べるようにリストアップする医療機関の一覧は、次の項目で整理することを提案した。

緊急性...緊急的な医療の提供等が、特に生命や予後に影響を及ぼすもの(重篤、致死的な疾患、重症度・緊急度が高い症状・主訴など)
特殊性...小児や妊産婦など、特殊性を考慮して整理すべき項目(小児科、産婦人科など診療科別)
地域性...搬送に時間がかかる傷病など、地域で必要な項目(開放骨折など搬送に時間のかかる傷病、精神疾患や急性アルコール中毒など傷病者に背景がある場合)

トリアージ・記録票.JPG 会合の中で横田順一朗委員(市立堺病院副院長)は、自ら作成した救急隊が使用する「消化器疾患救急トリアージシート&救急活動票(案)」を資料として提出(左)。救急隊が現場で患者の状況を評価するトリアージのルールが示されており、通常使っている救急活動記録票と合わせた形で使えるものだ。横田委員は「あまり細かい事を言うと地域のリソースが偏在している中でかえって混乱を招く」と述べた上で、疾患別などによる患者の状況評価を国のガイドラインで示し、評価によって決められる搬送先はそれぞれの地域で決めるのがよいとした。このシートを活用して、救急隊が疑った傷病と医療機関での診断についてのマッチングを行い、地域の医療提供体制の向上につなげることも求めた。
 また、玉作秀二氏(金岡利明委員・金沢市消防局警課救急救助担当課長の代理)は、「医療機関がリストを作っていただくことはありがたい。ただ、受け入れ側がしっかり受けていただけるかどうか」と懸念を示した。


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