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ニュース〜医療の今がわかる

後期研修班会議1

土屋
「たしかにビジョン具体化検討会でも、医師増員が必要と言う事を表面化させただけで諸悪の根源ではなかろうということになっている。むしろ何年も定員を放ったらかしていたのに一番の問題がある。初期研修をやめようということではなくて、もっといい制度になりうるはずだし、そのためには後期の方も考えないといけないということだ」

岡井
「初期のことは学部教育とのつながりが悪いという意見はあった。5年で実習、6年でも実習、これが国家試験で切れて、初期研修と効率が悪い。じゃあということで厚生労働省と文部科学省の合同検討会になっているわけだが、思想として悪いとは誰も言っていない。ただ2年かけただけの成果が上がっているかという点が問題になっている」

渡辺
「どういう医療をめざすかが直接教育とリンクしてくる。どういう専門医を育てたいのか、現場の医師も明らかにする必要があるだろう。どういう素養が必要で、そのためにはどういう過程を経てくるとよいのか。そういうものが見えてくれば、現存するヒューマンリソースを有効に使って効率的に進めることも可能になる。一番最初のスタートとして現場の専門医の姿が浮かび上がらないと議論も進まないのかなと思った」

土屋
「胸部外科学会で専門医を育ててみると、心臓血管外科的な素養もあった方がいいと分かってきて3カ月はやらせようかというような話になっている。このように各学会でも努力はしている。

しかしながら現状の専門医資格というのは、必要症例数が米国より1ケタ少ない、信じられないくらい少ない。なぜそんなことになっているかと言えば、各大学で毎年3人くらい取って、その人たちに6年か7年で専門医資格を取らせようとすると、その位の数にならざるを得ない。身内の恥をさらすようだが、現在の専門医資格というのは提供側の論理が勝ってできたもので、国民にとって必要な能力を備えた人という考え方はされていない。だから学会から実情は聴くが、しかし懐疑的に聴かざるを得ないと思う。ちなみに私どもの施設では1科で年に500~700例あるが、それでも年に1人育てるのがやっと。その代わり、わが施設の卒業生であれば私は自分ががんになったとしても安心して身を委ねられる。

そういう医師を育てないといけないと思うので、私の認識では学会に聴いても意味ないんじゃないかなという気はする。こういうことを言うと学会で袋叩きに遭うのだろうけれど、しかしながら国民に袋叩きにされないような議論をする方が大事であろう」

葛西
「現在、非常にエポックメーキングな議論が行われていると思う。諸外国では当たり前に行われていて、しかし日本では行われていなかった、専門のトレーニングをしたうえで専門医になっていくという仕組みが作られつつあるのだろう。中間では、後期研修の途上でどう評価してレベルを上げていくかも考える必要がある」

土屋
「山田先生が指摘した3つの偏在、それについての実態を分析し解釈する作業が今後必要になる。次回からそれを行うと同時に、まず日本医師会、専認協から話を聴いて、その後に各学会の意見を謙虚に伺いたい。先程悪口を言ったけれど、最初から聴く耳持たないということではなく、あくまでも謙虚に伺う。それぞれに努力はされているのだと思う。そういったことを伺ったうえで、目的に合った必要数をどう育成するか検討をして、さらに専門外の方からも意見を伺い議論して進めていきたい。

本日は先週末になっての急な召集にも関わらず全員にご参加いただきありがとうございました。私はもともと外科医なのでおっちょこちょいで失言をすることもあるが、多少の失言は恐れずに本質的な議論を進めていきたい。国民の皆さんにもホームページを立ち上げた後は、どんどんご提言いただきたい。批判を恐れずにやっていくつもりだ。専門家の責務をまずこの委員会が果たしたい。それを一般の方に伝えていただくのはメディアの役割。ぜひ班員の一員くらいの気持ちでご協力をお願いしたい」

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