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ニュース〜医療の今がわかる

後期研修班会議1

土屋
「数える時には、疾病からだけでカウントするんじゃなくて文化的背景も考える必要がある。ガンでも緩和ケアをどこまでやるかで全然違ってくる。家庭医にも同じようなところがあって医療関係者の中でも一致っしていないと思う。きちんと掘り起こして国民に理解していただく必要があるだろう」

葛西
「せっかくの研究班なので主要な国で家庭医の数をどのように決めているか調べたらいいと思う。日本の場合、若い先生がやりたい分野に行った後で多すぎたとか少なすぎたとかいう話になっているので、やはり入口で適正な数にする必要はあると思う。その場合に他の国では何をファクターに数を決めているのか参考にしたらいい。

米国では内科医の半分が家庭医になり、英国では全体の半分が家庭医になる。それに引き換え日本の場合、家庭医に関しては数もさることながら、その研修機関や指導医、地域の受け皿をどうするのかも同時に考えないといけない。現実には、大目標を定めて、まず5年でその6~7割まで到達するような感じではないか。

それと数を決めたら毎年微調整することが求められると思う」

土屋
「有賀先生の目が光ったので触れておくと、救急も米国に比べておそろしく少ない。大学を中心に専門性の高い医師育成をしてきたから、科横断的な養成ができていないという問題意識も持つ必要があろう」

渡辺
「私は漢方医の立場なので家庭医・総合医に近いスタンスになると思う。数というのは、専門医がどこまでやるかで決まると思う。たとえば脳外科がオペ以外にも、外来診療をしたり他の雑用に追われたりしている現実がある。明確な線引きは難しいにしても、どこまでを専門医がカバーするか、大まかな分け方は考える必要はあるだろう。家庭医と専門医とが連携する仕組みができれば数も出てくるんでないか。

それから指導医の数がどうかという話があったけれど、私は内科専門医でもある。開業の内科医の臨床レベルは実に高い。しかも幅広い患者さんと実際に日々接している。彼らを指導医にすれば既存の人的資源を生かしながら無理なく制度設計できて解決できる気がする。

漢方に関して言うと、医師の8割が漢方を用いており、全大学で教育が行われている。しかし卒後教育は全くない。このため非常に限られた処方しかされていない。漢方はもともとが複合製剤であるため、特に多剤服用している高齢者には一剤や二剤で済むというメリットがある。インフルエンザで行われた研究では、タミフル単独、併用、漢方単独で比較した場合に、意外にも漢方単独がもっとも投与期間が短くて済んだという結果も出ている。適正に用いたならば医療費削減にも貢献できるということを述べておきたい」

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